談話室コーナー 更新日 2005年4月19日 |
≪ 帆立貝の垂下養殖方法 「丸籠養殖」と「耳吊り養殖」の比較 ≫
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むつ湾での過去20年間のデータを基にして考える。
(昭和60年秋季〜平成16年秋季ホタテガイ実態調査)
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<丸籠> |
<ザブトン> |
<耳吊り> |
1)斃死率(%) |
5.5 |
14.1 |
15.2 |
2)異常貝(%) |
9.0 |
5.5 |
8.4 |
3)殻長(cm) |
8.2 |
8.5 |
8.8 |
4)全重量(g) |
64.7 |
69.2 |
81.0 |
5)軟体部重量 |
23.5 |
23.3 |
29.1 |
6)歩留り(%) |
35.1 |
32.2 |
33.6 |
7)連間隔cm |
58.3 |
37.9 |
43.3 |
8)幹綱1m収容枚数 |
228.1 |
329.1 |
391.6 |
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これらデータを基礎にして
限られた海面積から最も有利な水揚高を確保するのはどの方法か?を検討する。
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<全重量比較指数> |
丸籠 |
ザブトン |
耳吊り |
@ 4)×8) |
14,758 |
22,774 |
31,720 |
A斃死、異常貝の控除後 |
12,618 |
18,310 |
24,234 |
<軟体部重量比較指数> |
丸籠 |
ザブトン |
耳吊り |
@ 5)×8) |
5,360 |
7,668 |
11,396 |
A斃死、異常貝の控除後 |
4,583 |
6,165 |
8,707 |
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結果…
一定の海面積では耳吊りが全重量比較で
丸籠養殖の約2倍の水揚量を確保する。
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これは水揚げ高が1,000万円となるか2,000万円となるかの違いを意味する。それぞれの方法でかかる経費に違いはあるが、水揚げ高の差1,000万円までの違いがあるはずはない。したがって、養殖業者が経験的に「耳吊りのほうが有利であり、作業の段取りをまず耳吊りで吊れる限り追い込み、どうしても残る量を丸籠にいれる」とする考え方はやはり正しかった。 |
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